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2018年1月22日

180日間の営業日数制限について

住宅宿泊事業法(民泊新法)のもとで合法民泊を営業するためには、「180日の営業日数制限」ルールを守らなければなりません。この根拠は、民泊新法の条文にあります。

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(住宅宿泊事業法2条3項)

この法律において「住宅宿泊事業」とは、旅館業法(昭和二十三年法律第百三十八号)第三条の二第一項に規定する営業者以外の者が宿泊料を受けて住宅に人を宿泊させる事業であって、人を宿泊させる日数 として国土交通省令・厚生労働省令で定めるところにより算定した日数が一年間で百八十日を超えないものをいう。

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180日は半年間程度ですので短いように感じるかもしれません。しかし、既存の旅館業法の民泊や特区民泊でも稼働率は年間を通して6割程度なので、それほど大きなネックにはならないと考えられています。

180日という法律の制限よりも重大な問題は、民泊新法18条が区域を定めて条例により期間を制限することを認めている点です。お住いの地域の自治体が条例で180日間よりも短い営業日数に制限する可能性があるのです。現実問題として、自治体の条例案の中には「年間を通して営業を認めない」、「平日の営業を認めない」、「観光シーズンの営業を認めない」などと、厳しい期間制限を盛り込んでいるものがあります。

これから民泊新法をやろうとしている方々ができることは、パブリックコメントにご自身の意見を出すことです。条例案が議会に出される前に自治体はパブリックコメントで住民の意見を募ります。今まさに民泊新法の6月施行に向けて条例案が議会に出されるところですので、まだ募集を締め切っていない場合は提出することをお勧めいたします。

往々にしてパブリックコメントに意見を提出するのは民泊反対派の方々です。そうすると、条例は自ずと反対派に有利な内容に傾いてしまいます。民泊事業者側の意見も条例に反映させていくように働きかけた方がよいと思います。

条例で営業日数が180日間よりはるかに少ない期間に制限されてしまった場合でも、代替策として旅館業法の簡易宿所として許可を得ることを検討することが可能です。旅館業法の許可取得は民泊新法の届出よりも要件を満たすことが難しいですが、「180日の営業日数制限」ルールがないので年間を通して営業が可能になります。